トラウトバム日本語版        

DIARY

4月3日

エポキシフライを引き続いてさらに製作中。発展改良型を二つ作っている。一つは、浮力は全く諦め、そのかわりボディの空洞部に小さな弾をいれ、振るとからからと音をたてるラトラーにした。一番小さいガン玉重り(No.6  0.1g)を四つに割り、それをペンチで丸く形を整え、さらに紙やすりで引っ掛かりをなくしたものをボディに入れる。エポキシの重さで頭からまっすぐに沈むけれど、リトリーブをすればその度にラインに引かれて頭を上に向けるから、縦揺れ運動をするはず。そして、その度にからりころりと玉が転がるという仕組みだ。それを効果的にやるためには、小刻みにストップ&ゴーを繰り返せばいい。
もう一つは、長年の宿題であった浮力にこだわって、マイラーチューブの替わりにサランラップで空気袋を作り、それを薄くエポキシで固めてみたもの。こちらはアイデアを取りあえず形にしてみただけでまだフライにもなっていない。でき上がったら、さっそく水槽試験をして、それから湖に繰り出そう。

ここ数日、まるで冬のように冷え込んでいる。お山には雪が降ったし、家の暖炉には赤々と火が入っている。しかし、増水するような雨が降っていないせいか、トンガリロ川に産卵遡上の鱒はまだ入っていないようだ。
産卵遡上の鱒用のフライ、とくに重り用に使うニンフにも保護のために背面をエポキシで固めてみてはどうだろうかと考慮中。クイーンズタウンの佐藤さんの話では、スイスストローをエポキシで固めてもすぐに崩れるということだが、ただ塗らないで、塗る前にエポキシをドライヤーで熱しトロトロにしたらスイスストローにも染み込むのではないかと睨んでいるのだ。

馬鹿の一つ覚えではないけれど、とにかくエポキシだらけ。
フォトフロ液も手に入ったので、この週末あたりからはシリコンまみれになる予定。

4月6日

まず、サランラップのエポキシぐるみは失敗。土台のラップが柔らかすぎるのか、エポキシが硬化してもグニャグニャのままで、フライに取り付けるのも大変だし、耐用性の点から実用には適さず。現在、別の素材を探索しつつ実験中。
近くの山上湖、ロトアイラ湖にてエポキシフライ2種を使ってフィールドテスト。マラブーフライで頑張った友人のポールが2尾釣り、エポキシフライの僕が3尾だったから、まぁまぁのところか。天候も悪く魚の食い気もよくなかったので、エポキシフライがどれだけの効力を持つかはまだ未知数ではあるけれど、マラブーフライ相手にそれなりの成績を残したから、決して悪くはないということだけは言える。
実際に使ってみて、改良点がいくつか浮かび上がった。水中でのテイルのシェイプが縦に広がってしまい、流れるように細くなっていない。これはカッティングの仕方なので、ハサミをちょきちょきやって簡単に直せる。また、テイルがどうしてもフックに絡みつくという問題も明らかになった。1)エポキシ部分をさらに延長する、2)ちょっと硬めの素材をテイルの両わきに付け、ガードとしてしまう、の両方を試してみよう。

4月8日

Popovicsの読みが今一つ自信がなかったので、アメリカのフライフィッシングのHPで掲示板に書き込んでみたら、帰ってきた答えはポポビックス、ポポビッチ半々の割合で、どちらもありのようだ。リーガンなのか、レーガンなのか、あるいは浜崎が「はまざき」なのか「はまさき」なのかと同様なのだろう。つまり、正解は本人に聞いてみるしかない。
同時に、ポップフライで使っている銀のペイントがまるでクロームメッキのようにきめが細かく、きれいに輝いているので、これも問い合わせてみた。というのも、プラモデルに使うプラカラーではあそこまで粒子が細かくなく、彼が使っているのは絶対にこれではないことだけはわかるものの、では何を使っているのかが分からなかったからだ。寄せられた答えの中で、一つ名前が出てきたのは、絵の具屋で売っている銀とパール系の粉末を30分硬化のエポキシに混ぜて使うという方法。ポポビックス(ポポビッチ)の本では、ペイントを塗るとだけしか書かれていなかったので、多分違うのではないかと思うが、試してみる価値はありかも。

湖でロールと静水カートホイールの練習を30分ほどする。いまだにロールがかっちりと決まらない。どんな姿勢からでも、ぴっと起き上がれるようになるには、水中で逆さまになっていることに慣れるしかない。しかし、水中で逆さまになっても気持ちを平静に保つためには、まずロールが完全になり、信頼と自信を持てなければならない。そのロールを完全にするためには、水中で逆さまになっても気持ちが平静でなければならず、、、。

4月13日

このところ、ニュージーランドの作家の本を続けて読んでいる。Patricia Grace "Baby No Eyes"を先週読み終わり、いまはPeter Hawes "Royce, Royce, the People's Choice"を半分近く読み進めたところ。Baby No Eyesは、現代社会でのマオリ問題を根っこに押さえた小説で、小さなマオリの男の子と産まれてすぐに死んだ彼の姉、そして彼の母、祖母などを中心に進む話。ワンガヌイで実際に起こった公園占拠を味付けに、古い伝統や昔ながらの暮らし方、そして都会での生活がおり混ざって出てくる。死んだ姉が絡むことでいくらか幻想的にはなっているものの、あくまでも、「今、ここ」の話だ。重たくは決してないのだが、軽くもない。
それとうってかわって、あはははと笑いながら読め、しかもぐいぐいとストーリーを引っ張っていくのがRoyce, Royce, the People's Choice。70年代の南島ウェストポートを舞台に、高校を退学になった悪ガキが罰としてトロール漁船に送り込まれるという話で、まだ半分しか読んでいないからこれからどうなるのか分からないけれど、後ろの宣伝文によると日本にも行ったりすることになるらしい。知らなかった英語のイディオムがやたらと出てくるので、勉強にもなる。

翻訳の勉強を少々。また別のところの資格検定試験を受ける予定なのだ。前に受けたところからはまだ結果を言ってこない。2ヶ月以内にはということだったから、そろそろ来てもいいはずなのだが。いずれにせよ、5月に入ったら、あちこちに営業をかけよう。

トンガリロ川は雨がずっと降らないものだから、石に苔がまだついたまま。魚もちらほらと見られるけれど、誰も釣れていないようだ。今、頭上にある高気圧が去って、南から上がってきた前線が雨をどっさり降らしてくれれば、鱒もざっと入ってくるはずなのだが。それまでに重たいニンフを巻いておこう。今年は補強のためにエポキシを背中に乗せてみることにする。

4月16日

"Royce, Royce, the People's Choice"を昨夜読了。後半4分の3くらいから、話の勢いがだれ始め、結末も今ひとつだった。全編を通して登場するのは主人公ただ一人で、あとの人物は次から次へと現れては消えていくという形式が物足りなさを感じさせるのかもしれない。
主人公が日本に行くおかげで、ところどころ日本語が出てくるが、間違いが多くちょっと気になる(話の筋には全く関係ないのだけれど)。例えば300、000をsan hyaku senと完全に英語式に書いていたり。きっと誰かにhundredは日本語でなんと言うの、thousandは?と聞いて、そのまま書いてしまったのだろう。ほかにも、願を掛けてかなった場合はダルマに目を入れ、かなわなかった時には「yahoya」で燃やすと言う説明があって、首をひねってしまった。なんだ、「やほや」って?八百屋お七となにか関係あるのだろうか。そのすぐあとに「どんど焼き」は出てくるので、これとは別らしいのだが。
高校でも日本語を教え、さらにかなりの数のKiwiが日本に出稼ぎに行っている現在(僕の身の回りだけでも隣の家の娘が金沢に5、6年いたし、家を建ててくれた大工の娘は今年マッセイ大学を卒業して、日本の役所に就職した)、あんまり訳の分かんないことを書くとすぐにばれて評判落とすだけだと思う。

翻訳家の東さんにPopovicsの読み方について尋ねたら、アメリカにいるから英語読みしてポポヴィックスでしょうとのこと。なるほど。勉強になります。ちなみに東さんはあずまでなくて、ひがしさんです(東八郎なんてのが昔いたなぁ)。

4月19日

栗拾いの季節となった。トンガリロ川沿いに一本いい栗の木があって、誰も拾わないものだから、美味しそうな丸々とした栗が車に轢かれてぐしゃぐしゃになっている。駄犬の散歩ついでに拾い集めたら、あっという間に両手に一杯になった。ぐるりと一回りして戻ってくると、その間に落ちたやつがまた両手に一杯。栗の炊き込みご飯でもしようかいな。

2月に受けた翻訳検定の結果が出た。医学薬学・英文和訳2級合格。うーむ。さすがに一発で1級合格は無理であったか。3級以上が合格なので、まぁ、悪くはないとしよう。ちなみに2級は「完成度の点では1級には一歩譲るが、実務では十分に通用する翻訳であると認定する。実務上では若干の修正が必要であるが、重大な誤訳はない。」で、1級は「専門家の翻訳であると認定する。原文の情報が正確で分かりやすく、かつ適切な文体で表現されている。」だそうである。若干の修正かぁ。どの辺がまずかったんだろう。
この週末は、もう一つまた別のところの検定試験。頑張らねば。

ブラウザーをネスケ4.7からIE5.1に替えてみた。なかなか軽快なのはよいのだが、一つどうしても気に入らないところがある。設定でフォントをへた字みと字に指定しても、それで表示されない場合が多いのだ。HTMLのフォント指定のせいでそうなるならともかく、どうやらそうではないらしい。というのも、私のページはフォントの指定は全くしていないから、設定のみと字で表示されるべきなのに(ネスケではされる)、Osakaになってしまう。なぜだぁ?と思っていろいろやってみたら、メタタグの内容によるらしいことがわかった。CONTENT="text/html;CHARSET=x-sjis"という形だと、設定のフォントを無視してOsakaを使うようだ。そのかわり、CONTENT="text/css"となっていれば、こちらで設定したフォントになってくれる。というわけで、とりあえず自分のところだけでも直そうかとも思うが、しかし普段見ているページのほとんどはCONTENT="text/html;CHARSET=x-sjis"系なので、やっぱりネスケに戻そうかと思案中。へた字、みと字になれてしまうと、Osakaだの明朝だのは疲れてしまう。なんか、かちっとしすぎているんだよな。
追記
とりあえず、マック用の掲示板で尋ねてみたら、あっという間に解答が帰ってきて、今ではどのページもみと字でほんわかと表示中。ラッキー。

4月22日

実務翻訳検定試験を受験中。ぎゃぁと言いたくなるくらい難しい。英語が難しいとか、単語が難しいというのではない。なんと、問題中のある一文が崩れているのだ。何度読み返しても意味がとれず、何がなんだ五里霧中という状況になったので、文章を単語に分解し、一つ一つ動詞の時制などを考えていくと、どうやら二つ以上の文章がオーバーラップしているらしい。タイプライターなら絶対に起きないが、ワープロでやっていると起こりかねない間違いである。二つ以上と思ったのは、どう二つに分けても余分な文節が混ざり込んでしまい片方の文章の意味が通じなくなるから。ひょっとしてこれは、第3の文章の残存なのではないだろうかと思案投げ首。前回の翻訳検定といい、なんともいい加減なもんだなぁと呆れながら、他の部分をとりあえず訳すことにする。
関係分野の情報をあれこれ検索しながら翻訳を続けているうちに、ネット上に原典があることがわかった。出典はアメリカのサイエンス1995年10月20日号、Vol.270だ。しかし、このバックナンバーはサイエンス購読者でないと見ることはできない(つまり有料ね)。諦めかけていたら、フランスのとあるサイトにPDFがあるらしいので、さっそく行ってみたけれどこちらは消滅していた。多分著作権の問題で削除されたのだろう。ただ、幸運なことにサーチエンジンのGOOGLEにHTML形式のキャッシュが残っていたから、こちらを速攻でダウンロード。わははは、これであの奇妙きてれつキメラ文章の謎も解き明かされるぞ。もうこっちのもんだと鬼の首を取ったように喜んでいたら、これがなんともぬか喜び。その原典の写しでも、全く同じように文章が崩れているのだ。つまり、もともとがおかしい文書らしいのだ。
うーん。なるほど、さすが”実務”翻訳の検定である。実際の仕事の場面では、こうしたワヤクチャな文書を手渡されることも多々あろう。そんなときにどう対処するか、そのあたりまで見ようということらしい。他にも、意味がおかしくなりかねないタイプミスがいくつも紛れ込んでいるし(原典にあるものもあったし、試験問題にだけあるものもあった)。
くうううう。それにしても意地悪な試験官である。

解答提出日が過ぎたら、そのキメラ文章を公開しますので、英語に自信のある方はご検討のほど、よろしく。

4月24日

今日が提出日締め切りなので、お約束のキメラ文章でございます。
遺伝子異常が原因で免疫が機能しない病気、ADA欠損重症複合免疫不全症の治療方法として、1990年に初めて遺伝子治療を試みられました。その時の結果報告が、試験問題の原典です。リンパ球のT細胞を標的に、レトロウイルスをベクター(遺伝子の運び屋)に使ったものです。その方法と結果などを簡単に説明してるところに、件の文章が出てきます。では、ご高覧を。

The T cell numbers represent total CD3-bearing T cells determined by standard flow cytometric analysis. (A) Patient 1 began gene therapy on 14 September 1990 (protocol day 0) and received a total of duplicate samples and represent EHNA-sensitive ADA enzyme activity.(13) 11 infusions. Cellular ADA enzyme level is indicated by the dashed line.

最初の文章は、「T細胞数は、標準フローサイトメトリー法で検出されたCD3陽性T細胞の総数である」で、掲載されている図(試験問題は文章だけで図はない)の説明です。最後の文章も同じくグラフの説明で「細胞のADA酵素レベルは、破線で示した」です。訳の分からないのはその間に入っている、(A) Patient 1 began gene therapy on 14 September 1990 (protocol day 0) and received a total of duplicate samples and represent EHNA-sensitive ADA enzyme activity.(13) 11 infusions. です。
ピリオドの打ち方も、andのつながり方も、動詞の時制もむちゃくちゃです。これは二つの文章がオーバーラップしているものだと気がつき、まず考えついたのが、represent EHNAから(13)までが、(A)に繋がるとするもの(activity.(13)はactivity(13).のタイプミスと考えます)。そうすると;

(A) represent EHNA-sensitive ADA enzyme activity(13).
Patient 1 began gene therapy on 14 September 1990 (protocol day 0) and received a total of duplicate samples and11 infusions.

という二つの文章ができ上がります。最初の文章は、「(A)は、EHNA感受性ADA酵素活性を表している(13)」とグラフの説明文として非常にすっきりとしたものになります(representに 三人称単数現在のsがついていないのは、きっと(A)が複数あるからだろうと推測)。が、しかしです、次の文章の「a total of duplicate samples and 11 infusions.」が意味不明になってしまいます。sampleとは一体なんのサンプル(標本、試料)なのか、その説明がどこにも出てこないのです。しかも、duplicate samplesと複数になっていながら、一体いくつのサンプルを投与したのかが、不明です。さらにこのすぐあとの部分で、もう一人別の患者さんに与えた同じ治療の説明があり、そこでは;
ADA Patient 2 began gene therapy on 31 January 1991 (protocol day 0) and activity was determined as described (13, 25). Values shown are the mean of received of a total of 12 infusions.
とあって、サンプルのことには全く触れていません(訳:ADA欠損症例2は、遺伝子治療を1991年1月31日に開始し(プロトコール第0日目)、他稿(13、25)で詳細したように活性を測定した。表示した数値は、合計12回にわたって施行した再輸注の平均値である)。

ううううむと唸りつつ、次に考えついたのが、duplicate samples以降が(A)に繋がるとしたものです。そうすると、文章は次のようになります。

(A) duplicate samples and represent EHNA-sensitive ADA enzyme activity(13) .
Patient 1 began gene therapy on 14 September 1990 (protocol day 0) and received a total of 11 infusions.

こうすれば、二つ目の文章はすっきりとして意味が通りますし、もう一人の患者さんの記述ともうまく適合します(訳:症例1は、遺伝子治療を1990年9月14日に開始し(プロトコール第0日目)、合計11回の再輸注を受けた)。
しかし今度は最初の文章がおかしくなるのです。duplicateは、先ほどは形容詞でしたが、この場合は動詞となり(複製する)、主語は(A)です。これは論文上のグラフに記されている記号ですから、そうなると、グラフ上の記号がサンプルを複製したことになってしまいます。そおんなバカな、であります。患者さんから採取したサンプルの複製を作り、それを測定したという意味なら、ちゃんとそう書くはずです。
というわけで、あちらを立てればこちらが立たずとなり、暗礁に乗り上げてしまったわけです。

翻訳を生業とされている方達は、こんな文章と日夜戦っていらっしゃるわけで、これからこの分野でなにがしかのお金を稼ごうと企んでいるのか思うと、何やらくらくらと来ますが、ここで座り込んでは釣りにも行けないしカヤックもできなくなってしまう。ううぬ、負けるものか、きりきりきりりと鉢巻きをしめ直し、より一層の勉強をせねば、もっともっと頑張らねばと覚悟を新たにした次第。

君のぉ行くぅ道はぁ、果てしぃなぁく遠いぃ、、、、。

4月25日

このやろぉ!

いきなりで、すみません。でもね、でもね、大馬鹿やろぉと叫びたい気持ちで一杯なのですよ。ニュージーランドに研修でしばらく滞在されていたお医者さんが、この日記を読んでくださり、原典の当該部分を送ってくださったのです。で、それをみたら、全然違うじゃねぇか、馬鹿やろぉと思わず口から出た次第。これが、本当の原文です。

(A) Patient 1 began gene therapy on 14 September 1990 (protocol day 0) and received a total of 11 infusions. Celular ADA enzyme level is indicated by the dashed line. ADA activity was determined as described (13,25). Values shown are the mean of duplicate samples and represent EHNA-sensitive ADA enzyme activity. (B) Patient 2 began gene therapy on 31 January 1991 (protocol day 0) and received of a total of 12 infusion.

この文章だったら、歯をぎりぎりと食いしばって考えるようなところはどこにもない。非常にすんなりと訳せる。一体、これをどうしたら、あのような、わけの分かんないものになるんだろう。ひょっとして本当の原典から、ネット上にバックイシューとしてアップするのでPDFファイルにするときに、誤植だの文章がぐちゃぐちゃになったりしたんだろうか。
もしこの試験出題者があのめちゃくちゃをわざとやったんじゃないとしたら、翻訳検定試験って、本当にいい加減なもんなんだなと心底思う。早い話が、僕のようになんとか翻訳の仕事にありつければと思っている人から金をふんだくっているだけなのではないのか?
まったく頭にくるぜ。

タウポの知り合いから電話。死滅してしまったFuka Fall Canoe Clubを再結成しようとのこと。今日友達の家でミーティングだというので行ってみたら、12人ほど集まっていた。懐かしい顔も、初めて見る顔もある。いずれにしても全員一致で、クラブが活動を再開することになった。これから冬になってしまうので、さほど活発にというわけにも行かないだろうが、また、川で楽しく遊べそうだ。

トンガリロ川には、ぽつぽつと鱒が入っている。フレッシュなやつもいるが、川に上がってしばらくたった黒ずんだやつもいる。崖の上からクリフプールを覗き込むと、3尾ほど見えたので下に降りたら既にもう釣り人がいて、4尾釣ったとか。プールの頭で15分ほどやって、一尾かけるがすぐにばれてしまう。
日曜日に、ブレーカウェイのすぐ上の浅いところで熱心にやっている釣り人がいた。格好からすると地元ではなく多分アメリカ人だろう。膝まであるかどうかの浅い場所にいる鱒を狙って、見ている間にも2尾ほどかけていた。そこまで浅いところにいるということは、もう産卵行動に入っているやつらだろう。それを釣るのはどうもなんだかなと思う。確かにタウポの釣りは産卵遡上に来るやつの釣りだから、どこが違うのかと言われれば、気分的なものでしかないのかもしれない。けれど、真っ昼間の渋谷の裏道を歩いていて、ラブホテルにしけこもうとしているカップルをはやし立てたり、やじを送ったりするのと、もう既に部屋に入ってしまったカップルの邪魔をするぐらいの違いはあるような気がする。

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