トラウトバム日本語版        

DIARY

11月3日

やっと、DHLが荷物を持っていってくれたので、一安心。取りに来いと言ってから、一週間かかることが判明。やれやれ。

激しい雨が朝から降っていたので、トンガリロまで様子を見に行ったら、心なしか水が増え、濁りも多少入ったような感じ。このままもっと増水して、川底をある程度綺麗にしてくれると嬉しい。もっともあまり増えすぎて、今年孵化した稚魚が流されるほどになっても困るのだけれど。天気が回復したら、夕マズメでも試しに出かけてみよう。

フライフィッシャー12月号が届く。自分のことが紹介されていて、なんか、面はゆい。でも、あの記事を読んだ人が「巨大鱒」を買ってくれたら、やはり嬉しい。

フィジーに行ってから、海釣りに目覚めた感じで、思わずBob Popovicsの「Pop Fleys」を注文してしまった。エポキシフライの第一人者、サーフ・キャンディーの考案者であるボブ・ポポビックスによるソルトウォーターフライの本。この夏は、なるべく機会を見つけて、海へ出かけてみるとしよう。と言っても、岸から狙えるスポットがどれだけあるのかわからないけれど。

この夏もまた、水棲昆虫の観察をするつもりなので、水槽の掃除をする。と、ここで意志表示。去年のやつが、水が干上がったまま掃除もしないで部屋の中にほったらかしになっている。あとで石、砂を綺麗に洗って、ポンプの手入れをしておこう。

11月6日

昨日、トンガリロ川の様子を見に行ったが、うっすら緑濁りになっている程度。ただし、釣り人の数は多かった。それで、そのままトカアヌのボートランプに行く。スメルトが寄ってきているのではないかと期待していたのだ。しかし、こちらもまだ時期が早かったようで、まったく影も形もなし。鯰釣りをしていると思しき人が二人、桟橋より竿を出していた。

ロトルアのフィッシュ&ゲームに行く。写真を撮り、その帰りに大型手芸洋品屋に寄る。女房が布地を見ている間、フライに使えそうなものを物色する。目玉、キンキラパウダー、マラブー、パールに輝く盛り上がりチューブなどを購入。スメルトフライ、それに海用のフライをいくつか巻くつもり。 
ロッドメーキングで使うローターをどうにかして回転数を落とし、エポキシフライ用にもならないものかと考案中。僕が持っているのは、1分間に15回転するのだが、先日読んだ「Fly Fisherman」のエポキシフライの記事によれば、エポキシフライ用には回転数が1分間に4〜8回転が最高だとあったのだ。あまり回転が早すぎるとエポキシがフライの中心に集まってしまうらしい。

追記
そりゃ、日本の政治家がひどいってぇのは知っていたけどさ。これはいくらなんでもないんじゃないか。ニッポンのみなさん、ちょっとは怒ってもいいと思うよ。石投げたり、つば吐きかけたりとかしてさ。私の税金、しかも年末調整なしで必要経費も認められずに払っている血税が、こんな馬鹿なやつらのために、しかも無駄に使われているのかと思うと、悔しくてならない。 それにしても、社会の木鐸たるべき新聞記者は、一体何を見ているんでしょうか。

11月8日

昼間、小雨がぱらつく中、昨日に引き続き湖でカヤックを漕ぎ、ロールの練習をした。昨日、うっかり鼻栓を湖に落としてしまったので、今日は鼻栓なしでやる。冷たい水が一気に鼻を駆け上がって、頭の中がワヤクチャになり、早々に引き上げる。

昨日、トンガリロ川を買い物帰りにちらりと見たら、ポチャリ、パチャリと可愛いライズがある。きっと、30センチに満たない小さな子鱒だろうが、つい、釣りたくなる。それで、今日の夕マズメに遊びに行こうと思っていたのに、ひどい雨となり、お預け。

キンキラパウダーの入ったグリッターグルーは、乾くとかなり縮むことが判明。フックにたっぷり載せたつもりが、結構細くなってしまった。使い方としては、これを単独で使うより、エルクかムース、あるいはシンセティックな素材をまず巻いて、その上に載せるようにしたほうが良いのかも知れない。

11月12日

週末は、ワンガヌイにキャンプ兼サーフィン兼ワイン飲酒会に出かけた。金曜の夕方に家を発ち、暗くなる前にテントを張る。今回の参加者は、僕たちとウェリントンの高島夫妻。それにお互いの犬、ジェイクとタロ。心配した天気もなんとかなり、ちょうど良い大きさの波があったのでサーフィンも楽しめ、おいしいワインもいただいたりして、とても幸せな休日であった。ワンガヌイの街は予想以上にアーティスティックな香りがあり、面白そうなところだった。あれで、ワイナリーでもあるなら、ちょっとばかり引っ越しを考えてもいいかなと思わせるところだ。

今日は、レンガを買ってきて、いよいよ畑の拡張工事に着手することに。ツランギの建材屋で、一つ2キロのレンガを240個、僕の車の後ろに積み込んだ。480キロの荷重のおかげでけつを擦らんばかりに後ろは下がり、前輪はもうちょっとで地面から浮き上がりそうだ。その状態で70キロ以上のスピードを出すと、あちこちふらふらとよろめき、いたって恐いことが判明。ハザードを点灯しながらゆっくり運転する。
これまでの畑の横にさらに一列加えることで、総面積は1.5倍ほどになるはず。今週中に完成させないと、もうプランターに植えた種が芽を出し、植え替えを待っているので場所がたりなくなる。

夕マズメに行こうと思い、早めに料理を作りはじめたのだが、料理用の日本酒をちびちびやっているうちに気持ち良くなってしまい、ご飯を食べ終わるころにはもう辺りは真っ暗になってしまっていた。
今日の教訓。
夕マズメに行くつもりの時は、日本酒を使わない料理をすること。

11月15日

昨日、一昨日の雨で河は緑濁り。せっかく夕マズメと思っていたのに、これでは期待薄。昼間、タウランガ・タウポ川に水棲昆虫の採集に行く。増水でできた小さな水溜まりに、たくさんの鱒の稚魚が取り残されていたので、足で水路を掘って河の水が流れるようにした。しばらく様子を見ていたのだが、どうしても逃げ出さないものがいる。これは己の選んだ道だからと、放っておく。再び川であれこれやったあとで戻ってみると、何やらうねうねと奇怪な泳ぎ方をするものがいる。捕まえてみたら、これまで見たことがないカディスだった。さっそく家に連れ帰って、デジカメで撮影。

11月18日

午前中、タウランガ・タウポ川に行って、水棲昆虫採集。昨年は集めなかったカディスを収穫。オニシガスターアメレトプシスを捕まえたくて、浅場の水がさらさらと流れる所でネットを構えてごそごそやっていたら、なんだか大きな虫が入る。ひょっとして小魚と思ってよく見たら、イクティボタスだった。ずっと見たいと思っていたのだが、によると、非常に稀で、人里離れた源流域の自然林の間を流れるような小川にいるとあったので、半ば諦めていたのだ。それが、まさか、こんな家の近所で見つけられるとは。嬉しくなって、河原で小躍りする。

昼過ぎ、三時半頃にトンガリロ川に行く。水温13度。長い瀬の終わる浅場にいくつもの魚の影がある。それめがけてドライフライを投げるが、きれいに無視される。それでこちらも無視して、蹴散らしながら瀬を渡る。対岸は良さそうだけれど、魚影まったくなし。一時間であっさりと辞めて帰る。

夕飯を食べたあと、八時ちょっと前に再びトンガリロ川へ。昼間とまったく同じ場所に行く。実は昼間は夕マズメのための下調べだったのだ。道があるか、ポイントはどこから深くなっているか、どの辺で川を渡れ、どこまで立ち込めるかなどを見に行ったのだ。で、いよいよ日が沈む。たくさんのミッジに混ざって、時折、デリアティディウムとコロビュリスカスが見られる。ここだと思って入ったところの斜め下流、対岸でライズが始まった。しかしライズは残念ながら届く距離ではない。この次は対岸側から入る道を探そうと思いつつ、こちら岸に戻って下流を見ていると、いくつかのライズ。さっそくコロビュリスカスを結んで投げる。四十センチから五十センチほどのニジマスを三尾釣る。そのうちに暗くなりフライが見えなくなったのと、魚の出方が派手になったので、フライをカディスに替えた。同じサイズのニジマスをさらに四尾追加。釣っている間、顔や首にまとわりつく虫がいた。きっとカディスだろう。すっかり暗くなったので、川から上がると九時だった。

というわけで、今日は朝から一日釣りのことばかり。それもいいことばかり。やはり、人生は素晴らしい。

11月22日

久し振りの雨で、川は濁ってしまって釣りにならず。その直前に、水棲昆虫を見に行ったのだけれど、トンガリロ川の拳大の石をひっくり返すと、びっしりとコロビュリスカス、カディスが付いている。これまで使っていたコロビュリスカスの写真が真っ黒だったので、撮り直すことにした。しかし、これだけたくさんいるのに、抜け殻を見たことがない。一度、釣りをしていて、石に登って羽化しているところを見たことがあるので、水上羽化だとばっかり思っていたけれど、あるいはひょっとしたら、水面羽化なのだろうか。たまたま流れ着いたやつが石に登っただけとか。もう少し観察の必要がありそうだ。

仕事に出かける女房を送ってオークランドまで行った。久し振りにシーマートへ出かけ、イワシ、サンマ、シャコ、魚卵などを買い込む。魚卵は多分、タイのものだろう。これで、辛子明太もどきを作るつもり。

ウイルスが猛威を振るっているようだ。幸い、僕はマックなので対岸の火事として、安心してみていられる。残念ながら、そうでもない人達への情報です。
ウイルス情報
http://www.trendmicro.co.jp/virusinfo/default3.asp?VName=WORM_ALIZ.A
ここの下の方にある、プレビューを見ないようにする設定が、ニムダや今回のウイルスにかからないために大切です。

今後、同様のウイルスにかからないようにするために
http://www.microsoft.com/japan/technet/security/topics/aliz.asp

くれぐれもお大事に。

11月24日

妻が仕事で家を空けており、僕と犬と猫それに水棲昆虫と、ただでさえ生き物だらけだったのが、さらに猫がシャフフィンチ(和名ズアオアトリ)のヒナを捕まえてきたので、まるで動物王国のようになってきた。これがまた、チュン、チュンとやたら大きな声で鳴くので、うるさい。まぁ、元気なのはよいことだけれど。餌は、一時間から三十分置きに、すりごま、小麦粉、栄養剤入り粉末乳をミックスしたものをやっている。本を見たら、種、昆虫類を食べるとあったから、きっとこれでいいはずだ。産毛から羽根へと生え変わっている最中なので、あと一週間もしたら飛べるのではないかと思う。それまでの辛抱。

畑は、徐々にでき上がりつつある。あと3日くらいで完成ではないだろうか。

週末なので、釣りはパス。とりあえず夕マズメのポイント探しとスメルトフライの実験がこれからしばらくのテーマとなりそうだ。あ、それから、コロビュリスカスの羽化の仕方も見極めなければ。

11月26日

残念ながらシャフフィンチは次第に元気がなくなり、とうとう死んでしまった。餌が悪かったのだろうか。小麦粉がいけなかったのかも知れない。ネットで検索してみたら、青菜や青虫の類をやるべきだったらしい。まず餌を与える前に調べるべきだったと反省。

妻のPCがマウスを認識しなくなったので、ショップに持っていく。BIOSをいじったりしても、結局ダメ。ただ、シリアルポートでなく、PS/2なら使えることがわかったので、PS/2用のマウスを購入。NZ$18なり。店の人が1時間近くもあれこれやってくれていたのに、そっちの工賃はチャージされなかった。おまけに定価25ドルのマウスを7ドルもひいてくれて、これで商売になるのだろうか。それにしても、マウスがこんなに安いとは知らなかった。

夕飯を食べ、7時45分に家を出る。8時5分にはトンガリロ川のポイントに立っていた。前回より上流で、駐車場から歩く距離も長い。河原に降り立ってみると足跡一つない。いい徴なのか、悪いのか。8時半にライズがぽつぽつと始まるものの、どれも小さな子鱒ばかり。そのなかでボワリとしたやつが一度あったので、コロビュリスカスを投げたら、50のニジが出てくれた。これは幸先がよいと喜んでいたにもかかわらず、その後は静かになってしまう。しまった、場所を外したかと悔やんでいるうちに、8時40分より切れのいいライズが立て続けに起こる。フライをカディスに替えて、4尾をかけることに成功。ただし、一尾は糸を切られて逃げられてしまった。どれも50をちょいと切るサイズで、逃げられたやつが一番元気良かった。「逃がした魚はなんとやら」。9時、ライズ終了。
相変わらず、トンガリロ川の夕マズメは、急に始まり、急に終わる。おまけに時間も短いし。明日は、また別のポイントに入ってみよう。