トラウトバム日本語版        

DIARY

6月1日

明け方から朝にかけて、かなりひどい雨が降った。昼過ぎに川を見に行ってみると、どこも真っ茶色。これでは2日ほど釣りにならないだろう。

昨日、一昨日とムルパラのガイドから電話があった。今来ている日本人のお客を連れて、トンガリロを案内したいのだけれど、川の様子はどうだろう、どこが釣れるだろうと尋ねてきたのだ。去年一度やはりお客を案内したことがあり、その時に数尾釣れたので、自信はあるんだという。
あははは。それって、いい加減すぎないか、お前。ガイドがガイドたる所以は、ほとんど毎日のようにその川、あるいは地区に通い、日々移り変わる情報、細かい知識に精通しているからこそ、お客からお金を取ってガイドできるんじゃないか。それを、去年一度行ったことがある?だからガイドする自信がある?その程度でガイド面していいなら、俺なんか北島だけでなく、南島のマタウラだってハミルトン・バーンだってガイドできるぞ、こら。
バックパッカーでたむろしているワーキングホリデーのやつらの方が、よっぽどこんなガイドよりトンガリロのことについては詳しいと思う。

日本で、マックのOS9.0.4を買ってきた。今使っているのがOS8.1だから、さぞや進歩したろう、使い勝手もいいだろうと、早速インストール。が、が、なんだい、これは。まず、私の大好きなヘタ字が使えなくなった。しかも、遅い。とにかく遅い。起動も画面表示も何もかもがヌッタリとしている。これじゃ、使えねぇ。駄目じゃんかよぉ。
ということで、泣く泣くOS8.1に戻した。
そうか、最近のパソコンは、もっともっと早いCPUを積んでるから、これでも大丈夫なんだろうなぁと、ため息。それにしても、損した。この金があれば、いったい何杯のラーメンが食えたことか、、、。

 

6月5日

今日は、クイーンズバースデーでお休み。三連休なものだから、川は人で一杯。おまけに土曜、日曜とその前に降った雨で釣りにならなかったために、今日は特に多かったようだ。夕方、仕事を終えてトンガリロまで散歩がてら行くと、プール、プールに人だかり。ハイドロプールで見ていると、目の前で三尾釣れ上がった。どれも遡上したばかりの銀ピカの鱒。明日は天気も良さそうだし、連休も終わるし、釣りに行こうかと思う。
これぞ、地元、田舎に住むものの強みなり。

あんまり悔しかったので、OSを9.0.4に戻した。そしてあれこれいじくり倒して、なんとか使っている。いろいろと設定し直すのに思いのほか時間がかかり、結局昨夜は朝四時までやっていた。使いだしてみると、確かにちょっと遅いが、sherlock 2はとても便利かも知れない。ちょっとネットで物を調べるのに重宝しそうだ。

書き抜き の続き。

 

6月6日

朝八時ちょっと前にベッドから出る。トンガリロ川に行き、昼まで釣り。その後、家に帰って仕事。
の筈だったのだが、目が覚めると、十時半。おい、こらぁ。なんだよぉ。目覚まし、二つもかけといたの、意味ないじゃん。ヨロヨロとキッチンに行きトーストを食べようとすると、パンの袋に穴。廻りには小さな糞が散乱している。バカ猫がまたネズミをキャッチアンドリリースしたらしい。電子レンジの下に隠れていたネズミを見つけ、捕まえて外に放り投げる。そんなこんなで家を出たのは昼過ぎ。さすがに今日は、週末ほどの人はいない。駐車場から二十分歩いたポイントで、一時間半ほど竿を振る。結果は二尾ランディングの、一尾バラシ。ランディングしたのはどちらもブリブリの雌。すぐ家に帰って、一尾は塩漬け、一尾は醤油漬けに。卵も一杯あったので、これは生姜醤油漬け。これでしばらくは、豊かな食生活。
 

6月8日

ああ、なんですな、パクパク、この味醂と醤油で漬け込んだ鱒ってぇやつは、モグモグ、口に入れただけで何とも言えない良い風味が広がって、パクパク、いや、ご飯がすすみますな、モグモグ。このちょっと焼け焦げた皮なんぞも、ムシャムシャ、ぱりぱりとやる度に香ばしくって、はい、お替わり、いや、ほんと美味しい。

家の駄犬は、アレルギー症で、皮膚が荒れる。荒れるだけならともかく、そのお陰で十日も洗わないと、ひどい匂いを発する。酢を塗った薄べったい靴べらを鼻の奥に、すっと入れられたような感じと言えばわかって貰えるだろうか。その上、駄犬は人が好きで、私が仕事をしていると足元から離れない。昨夜、あまりの酷さに朝まで待つことができず、風呂場で洗うことにした。風呂場と言っても日本の風呂と違って、洗い場はない。バスタブに浅く水を張り、その中で洗う。洗い始めて気づいたこと。

犬は、抜け毛が多い。


お陰でバスタブ中、犬の毛だらけになってしまい、あとで片づけるのに苦労した。と言うわけで、今日の教訓。
毛深いお客の来た後は、お風呂の掃除が大変だ。
 

6月10日

新しいカメラで撮った写真ができ上がってきた。
がっくり。ひどい。いや勿論カメラのせいじゃなくて、私の腕のせいなのだけれど。いまだに、まだよく絞りがわかっていない。全く逆に勘違いしてしまっていたりする。悲しくなる。もっと、もっと上手くなりてぇ。
もっと、もっと上手くなりてぇということで言うなら、文章の方ももっと上手くなりてぇよなぁ。
どちらもただただ修練あるのみ。研鑽あるのみ。
 

6月12日

友達のパソコンをいじる。英語しか使えないやつを、日本語も使えるようにして欲しいとのこと。それで、ハードディスクを三つに分け、一つには英語版、一つには日本語版のOSを入れ、残りにはソフトを入れておくことにした。フフフフ、簡単じゃん。と思ったら、大間違い。すでに入っていたソフトをバックアップしたまでは良かったんだけれど、登録番号とかが書き込まれる不可視ファイルのことはすっかり忘れていた。で、ソフトを走らせようとすると、登録番号を入れてねと言われてしまい、使えない。ガーン、なんて使えない私。おまけに、知り合いは、そのソフトの入っていたCDがどこにあるのかわからないというし、、、。
その後始末のお陰で、今日はほとんどまともに仕事になってない。

働けよなぁ、もう。

 

6月14日

先日、マック関係の掲示板で、パソコンの起動時間がやたら長くなったという話になり、その解決法を誰かが書き込んでいた。やってみると、確かにちょっと短くなった。しかしそれよりも何よりも、これまで、ヌタァ、トロォっとしていた動作が格段に早くなった。なるほど、機能拡張ファイルが悪さをしていたんですな。いや、これだけ速いなら、OS8.1とかわりません。充分使えます。ありがたや、ありがたや。

昼過ぎに、ツランギの街まで行くついでにトンガリロ川の様子を見る。水量は落ち、濁りもとれてしまった。群れも入ってきていないみたいだ。お陰で、釣り人も少ない。ハイドロプールでしばらく見ていたら、対岸からウェットでやっていた釣り人が一尾かけた。が、ばらしてしまう。

明日は、思いきり早起きをするつもり。朝日に染まる山を見に行く。
それでどうすると言われても困るのだけれど、とにかく、そういう気分なのだ。

 

6月15日

嘘だよーん、朝日に染まる山を見に行くなんて、大嘘だよーん。
だって、起きたら10時だもーん。
ばがやろぉ。なんで10時なんだよぉ。目覚まし鳴んなかったのかよぉ。
と怒りつつ時計を見てみたら、目覚ましは8時にセットされている。あれ、6時に鳴るはずなのに、、、。つうことは、セットし忘れってえこと?とほほほ。目覚ましもなしで、6時に起きられるわけないじゃん。そういうことなので、明日の朝もう一度挑戦するなり。

突然、高校の頃の友達からメールが来た。もう20年近く音信が途絶えていた友達だ。多分フライの雑誌の掲示板かなにかに僕が書き込んでいるのを見て、それでアドレスが分かったんだろう。それにしても懐かしい。いや、下らないことでも掲示板に書き込んでいると、こういうおまけがあるのですな。

現在の目標。今抱えている仕事を月曜日の夜12時までに終えること。んでもって、火曜日から遊びに行くぞ。クソ。

 

6月17日

先月一緒に日本に帰った妻は、まだ日本にいる。もうあと十日ほどでこっちに帰ってくるのだけれど、それまでは私一人。そんなわけでこっちに戻ってきてからの三週間で、すっかり独身時代に生活習慣が戻ってしまった。
  • ダイニングのテーブルの上は、読みかけの雑誌、本、手紙、新聞、広告、辞書などが堆く積まれている。食事の時は、それをずずっと手で押しのけて、皿を置くスペースを作る。もちろん食べながら、雑誌、新聞、本などを読む。今読んでいるのは、「Tikanga Whakaaro - Key concepts in Maori culture」。なかなか興味深くためになる。
  • 仕事をしたり、本を読んだり、飯を食ったり、眠ったり、起きたリが、全くの出鱈目の時間で行われるようになった。また仕事をしているような、本を読んでいるような曖昧な時間が増えた。今読んでいる本は、野矢茂樹「無限論の教室」。これは、すごく面白い。
  • 毎日浴びていたシャワーが、不定期になる。この間浴びたのは、いつだったか、、、。
  • シャワー回数の激減にともない、洗濯物の量も劇的に減る。この間洗濯機を回したのは、いつだったか、、、。
  • 料理をするのが面倒臭いので、パスタの消費量が増えた。質より量で誤魔化しつつある。

  • 来週に入ったら、リハビリを考えた方がいいかも知れない。
     

    6月20日

    言い訳。
  • 日曜の夜から月曜の昼にかけて停電になり、コンピュータが使えなかった。
  • 「Tikanga Whakaaro」が結構面白かったので、つい読んでしまった。
  • 「無限論の教室」がかなり面白かったので、ついつい読んでしまった。

  • と言うわけで、今日も仕事をしている。何とかして今日中に終わらせるつもり。
    幸いにして、今度読み始めた室井尚「哲学問題としてのテクノロジー」は、思いっきりつまらないので、仕事の邪魔をすることは決してないだろう。

    ただいま午後11時52分なり。ようやく仕事が終わった。
    と思って机をよく見たら、もう一つ残っていた。
    見て、見なかったふり。

    知り合いが、とっても凄いコンピュータを買ったようだ。こう言う話を聞くと、つい欲しくなる。いや、何に使うとか、必要なのかという問は置いといて、そのスペックの凄さに欲しくなってしまう。今のパソコンで何か問題はあるのかという基本的疑問もあっちの方に置いて、スペックに釣られて欲しくなってしまう。
    よし、正面攻撃でいってみよう。
    高島さん、それ、ください。

     

    6月24日

    昨日、夕方にトンガリロ川へ釣りに行った。川に着いてすぐ、連れていった駄犬がどっかに消えた。ま、適当にその辺をほっつき歩いているのだろうと気にせず釣りを開始する。対岸ぎりぎりにニンフを流して、60チョイの鱒をかける。丁寧にやり取りしてランディングしてみると、雄でおまけに婚姻色も出ていたから、食べても美味しくないやとリリースする。そのうちに駄犬も戻ってきたので、家に帰ることに。が、なんとも臭い。どうやら、腐った魚を見つけ、それを食っていたらしい。仕方ないので、河原で口の廻りを洗い、家に帰ってから、もう一度お湯で洗った。お陰で匂いはあらかたとれたので、安心していた。
    ところが夕飯を食べさせてしばらくしたら、いきなり「ゲー」と吐いた。それも一度でなく、なんだかんだ言って、五回も吐きやがった。食べたばかりのドッグフードに混ざって鱒の卵がある。腐った魚の骨がある。草がある。なに食ってんだ、こいつ。おかげで綺麗に片づけるのに、えらく時間がかかる。
    そして今日。駄犬を外に出しトイレをさせると、ころりと出てきたのは真っ黒な糞。何だってこんなに黒いんだ、とよく見ると、砂じゃないか。それから、やはり五回くらい脱糞したが、どれも真っ黒な砂の塊であった。そう、駄犬は、腐った魚と卵の香りと味のする河原の砂を大量に食っていたのだ。
    「砂を噛むよな味気なさ」って、犬には通じないらしい。
     

    6月27日

    室井尚「哲学問題としてのテクノロジー」を読み終わる。意見を述べるのは構わないけれど、読む人を納得させるためには、きちんとした論理を立てて説明し、かつ証拠を挙げて欲しいと思う。意見を述べるだけなら、酔っ払いのたわ言と変わりない。
    ジョン・D・バロウ「科学にわからないことがある理由」を読み始める。翻訳で、理解しづらいところがあるけれど、内容は面白そう。
    やっと「Visual System of Fish」を読み終わった。書き抜きをしていない部分がまだあるので、今週中にやろうと思う。で、それが終わったら、自分なりにまとめてみるつもり。

    「フライの雑誌」が届いたのでぱらぱらと読む。カブラー斉藤氏の記事に、なんだかなぁと思う。英語の読み間違い、表記間違いは、誤字、脱字の域を出ないもので、それをなんだか鬼の首でも取ったように声高らかに攻め立てるのは、えげつないというか、品がないという気がする。ターゲットとなった英語表記なり書き方が、特定の思想、あるいは意図をもってしていると考えられるものなら、記事で取り上げ、議論なり反論なりをして、何か意義あることに繋がるかとも思うのだけれど、たかが勘違い、間違いじゃん。あれじゃ、まるっきりの揚げ足取り、ただいちゃもんをつけるためのいちゃもんではないかと思う。
    で、逆にカブラー斉藤氏の揚げ足を取るなら、「カブラー」って一体どこから来たんだろう。スーパーカブに乗る人なら、スーパーカブ・ライダーだろう。スーパーとライダーを切って、例えば、ドラムを叩く人がドラマー、ピアノを弾く人がピアニストという口伝で行くとしても、カバーか、カブイストになると思うのだが。「カブラー」の「ラー」、つまりRなりLなりの音はどこから来たのか。まさか「アムラー」の真似をしただけというわけじゃあるまい(「アムラー」は、安室er、つまりAmuroerだろう。だから、「アムラー」になるわけだ。ちゃんとRの音がある)。
    あれだけ、言葉にうるさいと自分で言い、しかも英語関係の単語の読み方などにぐちゃぐちゃ口を出す人のことだから、ちゃんとした説明はあるに違いない。伺ってみたいものだ。
    (連載第一回目の「フライの雑誌」44号では、カブ斉藤になっていた。45号が手許になく、次の46号を見るともう既にカブラー斉藤になっている。手許にない45号にカブラーのラーの由来が書いてあるのだろうか)

    ふと、思い立って、掲示板を作ってみた。

     

    6月29日

    スペインであるはずのホワイトウォーターロデオチャンピオンシップのことが知りたくて、gooで検索をかけてみた。検索キーワードは、「white water rodeo kayak world championship pre」。結果に出てきたページの中に、「Free Live Teen Hardcore」というのがあった。ジュニア部門のバリバリ・ハードコア・パドラーが、ホールでぐるぐる廻っているページを、主催者が洒落でそう名付けたのかと思った。で、クリックしてみる。
    おいおい、これって、そのままじゃん。
    うーん。で、いろいろ探してみたのでけれど、結局スペインのロデオ大会のページは見つからなかった。
    それにしても気になるのが、さっきのページ。他にもその検索結果のすぐ下に、これはもう誰が見てもアダルトでしょうというタイトルのページが挙がっている。
    一体どういう仕組みで、あの検索キーワードから、これらのページが、しかも高いパーセンテージ表示で出てくるのか。それが気になったので、もう一度クリックしてみる。で、ページのソースを見てみた。METAのキーワード、コンテンツに何か仕掛けがあるのではないかと思ったのだ。どんなキーワードで検索されても、ちゃんと引っ掛かるような特殊タグとか。しかし、何もない。ごく普通に「18F」なんて書いてあるだけだ。謎だぁ。と思って、今度はもう一つのアダルトサイトをクリックしてみた。ダウンロードにえらく時間がかかる。で、出てきたのを見て笑った。
    本文の下に、Aで始まる単語から、Zで始まる単語まで、とにかく大量の単語が羅列してあったのだ。ページ内容と全く関係ない物がずらずらと並べてある。もちろん、white, water, rodeo, kayak,world, championshipも入っていた。
    なんとも原始的な方法だけれど、これなら、どんな単語で検索しても引っ掛かるわけだ。
    たぶん「Free Live Teen Hardcore」の方は、文字色と背景色を同じに設定して羅列単語が見えないようにしていたのだろう。
    それにしても、ヒットを稼ぐためのこの執念。恐れ入りました。

    掲示板に早速書き込みをいただく。ありがたいことです。